【起業の経緯08】大切なことを大切にする方法論
引き出しを整理してから走り出す
さて、まとめに入る。
何をまとめるかというと、前回の記事の復習にもなるが、これから僕は起業というチャレンジをする。起業は僕の人生の目的ではなく、ただのスタートラインであり通過点の一つ。しかし、大事な人生の時間と労力を費やすからには、自分の人生の目的と方向性を予め合せておきたい。まちがっても違和感を抱えたまま起業・ビジネスに没頭し、その過程で大切な人や時間を蔑ろにした結果、晩年ひとり寂しく後悔して過ごすことになったみたいな人生にだけはしてはいけない。そのために、この先自分の人生で大切にすべきものを忘れない仕掛けを準備しておこうと思う。それがまとめるという意味だ。
「選択的注意」に気をつける
これまでゆっくり時間をかけて、考えて、書き続けたことで、大切にしたいことがたくさんあったということを改めて認識した。そしてそれは、自分自身のことだけに限らず、家族、仕事、社会、歴史、自然科学、宗教など、多岐にわたる。たくさんあるが、現実的には目の前の仕事や家事、育児や瞬間瞬間の感情の変化に忙しくて、いつの間にか忘れていたり、ちゃんと大切にできていなかったりする。なんだろう。この忙しいと忘れてしまったり、何かにフォーカスすると他を忘れるのはと思って調べてみると、こういうのを認知の世界では「選択的注意」と呼ぶらしい。
選択的注意
選択的注意とは周囲に溢れている情報の中で、自分が重要と判断した一部の情報を優先して処理する一方、それ以外に注意や意識を向けられなくなる現象のこと
多分これ。集中して考えたり作業する時には大切な機能だが、その反作用にも注意しないといけない。時にこの選択的注意から自分を引き戻し、かつ他の重要なことも視野に入れておける仕組みが必要。
自分にとっての"幸せ"を理解しておく
たとえば、自分の幸せを優先するケースを考える。毎日仕事を優先する。仕事終わりには毎晩同僚、取引先と飲み歩き、週末はジムで体を鍛え、サウナで気持ちを整え、美容や趣味に金と時間を注ぐ。家事や育児、家族の時間は二の次。こういう人は、ただの自己満足に浸る自己中心的な人であり、家族からは軽蔑されて見放されて晩年を孤独に過ごすことなるのは目に見えている。
次に、社会貢献とかビジネスのような世界を優先するケースを考えてみる。社会起業家として会社を立ち上げ、少しずつ大きくなり、売上や利益を追求しつつも社会に貢献している。社会的ステータスや影響力も大きくなる。一代で巨大な企業グループを作り注目の的だ。一般的な成功者のイメージに近いと思う。だけど、僕はあまり価値を感じない。だからなんだと思ってしまう。規模の大きさを競って何がしたいのだろうと。僕自身がわざわざやる必要性がないという感じ。
じゃあ、家族を最優先にする人生はどうか、家族のために仕事を最小限にとどめて働き、定時に帰って家事・育児に全力を注ぐ。一見幸せそうに見えるが、自分が本来やりたかったこと、成し遂げたかったことはないのか。家族や子供が幸せであれば自分も幸せだと心から思える人はいいだろう。その人にしかできないことの一つかもしれない。ただ、やろうと思えばもっとできるんじゃない?とも思ってしまう。
つまり僕にとって、幸せな人生、後悔のない人生というのは、何か一つを選びそれによって何かを諦めるという方向性ではまず成立しない。自分がやりたいこと、やるべきだと思うことが、まず本当に同時に成立しないのかを全力で検証してみる。その創意工夫が必要。自分だけでは成立しない場合は、家族や会社の協力も含む。会社の規則が障害になるなら起業も当然その手段の一つになる。検証も行動もせず物事を単純化してどこかに唯一解を置くのは楽だし、どこか悟っているようにも見えるが、僕にとっては明らかな悪手だ。ベストな状態が全てが同時に成立する状態なのであれば、統合的に考えてコントロールできないか全力で検証し尽くすべき。それでもできなければ、そのとき取捨選択・優先順位づけすればいい。
木を見て森も見て整えられる、思考フレームワーク
そこでこう考える。以前書いたこちらの「BKG002_全体を捉えるということ」という記事でも少し触れたように、個別の要素それ自体に目を向けることは当然大事であるが、全体観を捉える必要がある。要素にフォーカスしすぎると全体が見えなくなる。全体が見えなくなるとその要素の相対的な優先度や要素と要素の間で起こっていることや関係性を見落とす。ゆえに、どこかで必ず全体観を掴む必要に迫られる。全体観を見失えば、目の前の事象にフォーカスせざるを得ず、後悔するリスクが高まるからだ。
ではどうやって全体観を掴むのか。僕はこれまで考えてきたこと、自分が大切にしていると感じたことをざっと洗い出し、それぞれの関係性や位置付けを整理し、将来いつでも引き出せるような引き出しのようなものを作っておこうと思う。初めは完成度は高くなくてもいいけど、何かに120%集中している時期でもふとしたときにそれを見て、「あ、いけね。大切なことを忘れてたよ」とか、「これも最近考えられてなかったな。いけないいけない」と自分が大切にしているものを思い出せるようにしておくことと、そのサイクルを早めることでリスクは抑えられる。
そういう思考フレームワークみたいなものを考えたい。そのとき考慮しておくべき要件はこんな感じだろうか。
- 大切だと考える要素それ自体を解像度高く捉えていること
- 全体を俯瞰でき、要素間の関係性の意味を表現できること
- 自分の伝えたいメッセージがその思考フレームワークの表現で説明できること
これらに気をつけて、次回以降、考え方をまとめていく。
【ご参考】タグクラウド
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