【起業ブログ】Nontitleを見て事業計画を作る
近況報告
前回投稿してから少し時間が経ってしまった。
その間、何をしていたかというと、事業計画書なるものを作成していた。なぜ唐突にそんなものを作ろうとしているのか、そしてこれから起業しようとされている方も同様のシチュエーションに直面することがあると思うので、記録として残したいと思う。
Nontitleにはまる
まず、発端はビジネスリアリティ番組を見ていた時のことである。僕はこれまでこの手の番組にあまり関心がなかったのだが、実際に自分が起業するとなると、思っていた以上に手探り感が強く、何をしなければいけないのか全体像が見えにくい。そこで、なんとなくYouTubeやTikTokで流れてくる、格闘家の朝倉未来とYouTuberのヒカルのコラボ番組Nontitleの過去のアーカイブを見始めたのがきっかけだった。
見始めた当初は、出演している人たちのキャラクターが面白くて、テラスハウスを見る感覚で見ていたのだが、徐々にビジネス的な目線でも見るようになってきた。この番組では6名前後の20代〜30代の男女が青チームと赤チームに分かれて、事業を立ち上げるためのミッションに臨む形式で進んでいく。このミッションに取り組んでいくことで徐々に事業の骨格ができ、ブラッシュアップされ、投資家の皆さんにプレゼンできるレベルの内容に仕上がっていくという段取りになっている。そして、チームでミッションをクリアできなかった場合、メンバーをクビにしなければいけなかったり、事業準備金を返納しなければならなかったりといったペナルティが設けられており、番組の盛り上げ要素にもなっている。
起業の難しさ
僕はそもそも起業すること自体が初めてということもあり、起業に必要なタスクや段取りがわかっていない。なので、この番組で出演者たちが求められていることや議論されていること、アウトプットやプレゼンの仕方含めすべてが非常に参考になる。特に今は自分一人で事業アイデアを出し、そのアイデアが自分にとって、クライアントにとってどのような価値があるのか、そしてその価値をサービスやプロダクトという形でどのように届けていくのか、イチから作っていく必要がある。その過程はなかなか孤独な戦いであり、まさに正解のない道を迷いながら割と長い時間かけて進まねばならない。
難しいのは、この迷いの連続の道を進み続けるためには、自分を強く信じなければならないところにある。経験値があれば正解・不正解が多少はわかるのかもしれないが、初回はそうもいかない。そして、初回ゆえに間違っている可能性が多分にある。すると、経験者の意見を柔軟に受け入れなければうまくいかないと考える。すると今度は、自分の信じていたことが揺らいでくる。その狭間でああでもないこうでもないと言いながら進まねばならない点が難しい。そんなときに、こういった番組を通じて、起業のプロセスや葛藤を第三者の立場で見ることができるというのは僕にとって非常にありがたいことなのである。
番組を見進める中で僕の視点になかったのは「パートナー選定」である。僕の場合は現職のコンサルティングに関連する事業でまずは起業しようと考えているため、パートナーを選定するという発想がこれまであまりなかった。自力でやればコストもかからない。しかし実際に事業準備に着手し始めるとHPを作ったり、ブログやXなどで発信をしたり、営業活動や将来の中核社員候補を探したり、とやることが結構ある。しかも、それぞれがアクションに対する結果が直結していて、進捗が手応えとしてあればそれでもいいのだが、これまで僕自身の経験がないことが多いため、手応えがあるのかないのかが分からず、なかなか結果に結び付かなかったり、スピードが測れない点がもどかしい。
こういった時に、たとえばHP/LP作成を外注したり、Webマーケの専門家にアドバイスをもらったり、といった選択肢があるという発想がこれまであんまりなかった。ただNontitleの中では「パートナー選定を2週間で実施せよ」というミッションが出たりするので、ああ、事業の実現性を高めるためにはこういうアクションが必要になるんだなぁ、と一般的な事業の作り方を教えてくれる。プレゼンなどを拝見していても、このパートナーとして誰を選ぶかも、その事業の成功確率を上げる要素としてみられており、投資家への説得材料にもなっている点はとても参考になった。
一方で、事業準備資金にも限りがある中で、どうやってパートナーを選定していけばいいのだろうか。また、そのお金は自分で用意した資本金以外で調達する方法はないのか、色々気になり少し調べてみた。
事業資金の集め方
まず、事業資金を調達する方法というのは、そもそもどういうものがあるのか、チャッピー(ChatGPT)で調べてみた。
資金調達方法 | 特徴 | 向いているケース |
① 自己資金 | 自分の貯金や退職金など | 最初の立ち上げ、小さく始めるとき |
② 家族・友人からの借入 | 信頼関係に基づく | 小規模でリスクを理解してくれる相手がいるとき |
③ 銀行融資(日本政策金融公庫など) | 信用に応じて借り入れ可能 | 安定したビジネスモデルがあるとき |
④ 補助金・助成金 | 原則返済不要! | 対象事業や条件に合致すればおすすめ |
⑤ 投資家(エンジェル/VC) | 出資=返済不要だが株式などの提供が必要 | 成長性が高くスケーラブルなビジネス |
⑥ クラウドファンディング | 共感を得て資金を集める | 商品・アイデアに魅力がある場合に有効 |
大きくはこの6つ。ふむふむ。わかるものもあるが、わからないものもある、という感じ。「原則返済不要!」という文言が気になる。「④補助金・助成金」についても調べてみる。まず言葉の定義だが、補助金と助成金の違いについては以下となっているらしい。
補助金 | 助成金 |
審査あり・競争あり(合格しないと出ない) | 条件を満たせば原則もらえる |
事業計画書・審査がカギ | 手続き+条件クリアがカギ |
多くが後払い(立て替え必要) | 多くが後払い |
なんとなく同じ意味として使っていたが、明確に違うようだ。そして、ともに原則返済不要かつ後払い。そういえば保育園の助成金を受給していた時も後払いだったなぁ。なるほど、なるほど。
1. 小規模事業者持続化補助金 | 2. 創業促進補助金 | 3. 事業再構築補助金 | 4. IT導入補助金 | |
内容 | 販促活動・設備投資などに使える(チラシ、HP制作、機材など) | 地方自治体が独自に行っている起業支援補助金 | 新たな事業モデルに挑戦する企業を支援 | ITツールの導入に対する補助(会計ソフト、ECサイト構築など) |
補助額 | 最大200万円(通常枠は50〜100万円程度) | 50万円〜300万円前後(地域により異なる) | 100万円~1億円以上も可能 | 最大450万円(類型により異なる) |
補助率 | 2/3(例:150万円使うと100万円補助) | 法人設立・地元での創業など | 売上が減少していること等(コロナ以降対応) | 1/2〜3/4 |
対象者 | 小規模事業者・個人事業主 | 「東京都創業助成事業」「大阪市立地促進助成金」など | 法人(個人事業主は一部条件下で可) | 中小企業・個人事業主 |
ポイント | 事業計画書がカギ/商工会のサポートあり | 地元に貢献する事業なら積極活用すべき | 少しハードルは高いが大規模投資を狙える | ITツールは「認定業者」から選ぶ必要あり |
ほうほう、結構活用できそうな制度がありそうだということで、「2. 創業促進補助金」の利用を検討し始めた。僕は東京で起業しようと思っているので、「創業助成事業(TOKYO創業ステーション)」というものが該当しそうだ。
地域 | 名称 | 補助額(目安) | 条件 |
東京都 | 創業助成事業(TOKYO創業ステーション) | 最大300万円 | 都内で創業、3か月以内に法人化等 |
大阪市 | 創業支援補助金 | 最大100万円 | 大阪市内で創業する個人・法人 |
福岡市 | スタートアップチャレンジ補助金 | 最大100万円 | 福岡市内で創業、新規性・成長性が重要 |
札幌市 | 創業支援補助金 | 最大50万円 | 札幌市内で開業・商工会議所登録者など |
創業を支援したいのかしたくないのか
そこで、早速TOKYO創業ステーションなるHPにアクセスし、予約をした上で所在地である丸の内の超一等地にあるオフィスに行ってみた。すると、経営コンサル業を起業して3年目という先輩起業家から諸々説明を受ける。助成金を受給するためには半年くらいかけて事業計画を作成し、1000人以上の応募者の中から選ばれないといけない。最近では受給できる人は150名程度とのこと。そして支給されるのは実際に使われた経費に対する審査後ということで、領収書等を提出してさらに半年かかるらしい。その制度の説明資料が約100ページに及ぶ大作。
まず初めに思ったのが「これ、誰のための制度なの?」である。ある程度自己資金に余裕があり、売上も一定あり、この事業計画を半年かけて作る余裕のある人じゃないとそもそも使えないじゃん。丸の内の超一等地に構えたオフィスに、起業間もない起業志望者を集めて、こんな説明を長々されたら、やる気なくなるのがわからないのかしら。なんだか東京に住みながら毎日それなりに頑張って働いて、月々高い税金を支払って、この立派なオフィスの家賃になり、読まれもしない100ページの資料となり、そして助成金も受けられないとなるとわかって、とても残念な気持ちになった。
そんな気持ちを抑えながら、とはいえせっかく予約して足も運んでいるので、その先輩コンサル経営者に対して質問を色々してみた。しかしその答えも、「いろいろな人がいるので」とか、「それは場合によりますね」とか、言っても言わなくてもいい枕詞がいちいちつく。こういう話し方をする人は、自分の発言に責任を持ちませんと言っているに等しく、バリューがない。だって、そんなこと誰でも言えるもの。さらに、十分なヒアリングもされぬまま「あなたの場合は法人を立ち上げるのではなく、個人事業でやられた方がいいですね」などとおっしゃる。事前にアンケートにいろいろ個人的に複雑な状況があって、目指しているものも現状の制約もあって起業を志してますって回答してるんだから、普通まずその背景理解してよって。それ以降、質問は控えた。
・・と、なんだか、すごくエネルギーを使った45分だったなぁ、と肩を落としながら帰宅した。
起業って、自分の人生だけじゃなく、家族や大切な人の人生も背負ってるんだよね。自分が失敗したら家族も大切な人も路頭に迷いかねない。彼らの子供達が本来通えたはずの学校に通えなくなることも、行きたかった旅行を諦めなければならなくなることありうる。そういう重めの決断をしているってことをどこまでわかってくれてるんだろうなぁと心配になった。
ほんと、徐々にこういう人達に期待したり相談する気がなくなっていくのがわかる。
と、書きながら、どこかでやっぱりまだまだ人に期待して理解してもらおうと思っている自分がいることに気づく。あぁ、改めて自分に言い聞かせなければいけない。まだ世に無い革新的なことをしようとしているのだから、笑われて当然、理解されなくて当然、批判を浴びて当然。むしろ、そういうリアクションが返ってくるような事業じゃなければ、やる意味がない。
【ご参考】タグクラウド
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